Monday 8 November 2010

I'm Here, evolution. 進化中

夏以降「I'm Here」というタイトルの作品に取り組んでいて,2回の全く違った公演の機会に恵まれました。一つ目は10月5日にあったCafe OTOでのパフォーマンス。10月末だろうと勝手に思っていた日程が早まり,あわててサウンド・アーティストの島田学さんとご対面し,話し合い,メールを送り合い,スタジオでの作業を重ね,やっとの本番では多くの人たちに来ていただいて,好評のまま終えることができて、やれやれでした。

このときにやったのは,振りや音との関係が90%決まっている,I'm Here,バージョン1。

その後,たまたまStranger than Fictionという即興のパフォーマンスをやっているグループの定期公演に招いていただき,折角この2ヶ月I'm Hereのテーマでいろいろ考えて来たので,その同じテーマで即興のパフォーマンスをすることにしました。Cafe OTOでのパフォーマンスの後,見に来てくださった高校の大先輩,原由美さんとお話してて,私が考えていることが作品に反映されていないということが課題に残ったので,その点をとくに改善すべく。それからOTOの時の振付けが,私らしくなく,ガチガチに決まったもので,音との関係も「この動きでこの音」ときつかったので,その決まり事から解放されて,その場の素直な身体と頭脳でパフォーマンスしたら,一体どうなるのだろうという好奇心もありました。

これが2つ目のバージョン,I'm Here- improvisation version。

1つ目のバージョンの方がハイ・エネルギーで圧倒されるかもしれないけど,2つ目の即興の方がお客さんとコミュニケーションがとれている感じがした。そして,パフォーマンスしている本人としては即興の方が楽しい。

作品の創作のきっかけとなったのは,自分が旅をするときの体験。例えば,10年ロンドンに住んでいる私が,2年ぶりに東京に帰る時。飛行機に12時間乗って,身体は東京にうつっても,頭の中ではそれに追いついていけなかったりする。まだロンドンでのあれこれを考えていたりして。そうゆう実際の身体の居所と,頭の中での自分の居所とのギャップって面白いなと思った。抽象的だけれども,違ったタイプの空間を同時に感知するとき,私は痛くシビレるのである。数学的、物理的な話。

身体存在と,頭脳内存在の違いを考えたときに,音楽を聴くということを思った。音楽を聴くと,身体はここに居るまま,頭の中の自分は一定の場所や時間にぶっ飛ぶ。飛行機で旅する私とは逆の現象。

という,ことで,じゃあ,サウンド・アーティストさんと一緒に作品を創ろう!と思い立った経過なわけです。

2つのパフォーマンスをやったあとで,さらに自分の尻をたたき,前進するために,来週の金曜日,19日にIndependent Danceの主催するFeedback Forumというものに参加することにしました。文字通り,創作中の作品に対して意見感想をもらえるというものです。ここでの,私の課題は,第1と第2のバージョンをどううまく合体させるかということです。

どうしよう,どうしようと考えつつ,風邪でばてていたこともあり,残る所1週間余りになってしまいました。

どうしよう。

なにか,個人的な経験など思い当たることがあったら,ぜひお知らせください。

見ている人の記憶や感覚を呼び起こせるような作品を創りたいので,第3の見方でまたアプローチすることも必要かもしれません。

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For non Japanese readers, this is the summary of the this post.

How can I make the 3rd version of "I'm Here" as the result of the 1st version, a set choreography at Cafe OTO and the 2nd version, an improvisation at Stranger than Fiction?

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